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炭鉱電車ラストランイベント 宮浦駅事務所内部

2021年7月31日 晴れ 9:00前 三井化学専用鉄道 宮浦操車場

◆8:39 宮浦操車場に入りました。もう心臓ばくばくモンです。
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この写真だけは過日の撮影分です。フェンス内に入った時のイメージです。

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イベント開始までまだ小一時間もあるので、まずは「宮浦駅事務所」2階の駅事務所職員((株)三池港物流)の方々に、炭鉱電車保存会として挨拶をして、更に内部を見学させて頂くことになりました。これは必見!!こんなに大人数が登って建物や階段大丈夫かな?(笑)。実際30人くらいはへっちゃらでした。後で見ましたが、構造は100%木造ではありません。1階は支柱とか重要部はコンクリートでした。

水色のヘルメットを被っている職員さんたちの部屋に立ち入り挨拶を済ませて、前々から気になっていた設備や内装を見学・撮影しまくりました。
ちょっと長くなりますよ~(笑)

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宮浦操車場内のポイント制御盤、運転監視席

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ここから操車場が良く見渡せます

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ポイント制御盤はもう壊れているので弄っても何も起こりません。
制御盤の写真はクリックすると大きく表示されます。何て書いてあるのか各自ご覧ください。

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右側

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中央

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左側

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制御盤の席の右側にあるのが無線アンプ
操車場内のスピーカーから発せられる声はここで伝え、また各自の無線もここで傍受できるようだ。
運転指令室みたいな場所だから、指示も監視しているのでしょう。私もそんな気分になって座ってみました。
目を閉じると運転していた頃の職員さんの作業が頭に浮かんできます。

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制御盤の背後には普段は机が並べられているようですが、この日は片付けたスペースに以前大牟田市の石炭産業科学館の鉄道展で展示していた写真パネルが置いてありました。実はこの日の見学コースに駅事務所の2階があり、見学者向けに三井化学専用鉄道の運転説明のために展示していました。私の写真もありますね。光栄です。

◆床は木材ですが、ところどころに鉄板で蓋をしていました。これは、昔はここに転轍機があった名残だそうです。
先述のポイント制御盤(電気式転轍機)が導入されるまで(昭和末期らしい)、この部屋で操車場内の連動ポイントの操作をしていたそうです。勤続40年の職員さんの昔を振り返った説明を聞いていると、当時は転轍機の数も多くて、切換えは重たくて責任重大で大変だったそうです。脱輪・脱線させたら大変ですからね。制御盤が導入されると作業性が大幅に改善されたそうです。

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決して広くない部屋の中を見渡すといろいろな小設備や掲示物があります。

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三坑町3号踏切の北側・南側、東泉町2号踏切にある門扉の開閉確認パネルですね。開閉に赤いランプが点灯するようです。
あの門扉は防犯システムも兼ねているので、ここで開閉を確認して防犯システムのON・OFFを行っているのでしょうか?そこらへんは聞くのは不味いので想像です。

◆「必見!!」 以下4点の写真はクリックすると大きく表示されます。
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工場線の運転マニュアルです。
あの線路は「大浦本線」と呼んでいるようです。R=90という急曲線と急坂の上り下りの運転ルールが事細かく書いてありますね。これはとても興味深くて面白いです。新人運転手の教育テキストを兼ねているそうです。教える担当者によって、ブレーキやノッチの入れる場所やタイミングなどがバラバラなのは決して良いことでは無いので、統一テキストなるもので技術伝承を続けてきたそうな。さすがだね。

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廃止直前の三井化学専用鉄道のダイヤです。
「三井連絡便運行予定時間」がそれにあたります。平日ダイヤが存在したとは意外です。

三井1便は、朝の宮浦発~仮屋川操車場行き 通称「第1便(貨物列車)」
三井2便は、その逆コースで、通称「第2(4)便(貨物列車)」
※私は単機回送を第2便・第3便と呼んでいたので
三井2便にあたる列車は第4便と呼んでいました。

◆「毎月15日(前後する場合あり)は、踏切回路試験のため、宮浦~仮屋川の運転は1往復になる」という件は
45t電車単機回送がウヤで、旭町駅事務所前で待機(駐機)することです。
2019年9月下旬~10月上旬にかけて毎日同じ状態だったこともありましたね。
45t電車の駐機記事(2019-10-6)
あの時以外で毎月15日の単機回送ウヤに遭遇しなかったのは、きっと平日限定作業だったからだと思います。
私は大牟田在住時は平日の撮影は盆休みや年末年始を除くと殆ど出来ませんでしたから分からなかったのです。

◆私が思うには、このような正確なダイヤは2017年8月の脱線事故以前にはなかったと思います。
理由は、第1便(三井1便)の宮浦発時刻が日によってまちまち(8:10~8:35の間でバラバラ)だったからです。第4便(三井2便)も、第1便ほどではありませんが仮屋川操車場出発時刻が安定していませんでした。
もしかしたら、海コンの連結作業がなくなったので、宮浦操車場の朝の連結準備が簡素化されてダイヤが安定したという説も考えられます。

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黄タンコこと、液化塩素(液体塩素って書かれている)タンクコンテナの連結日・返却日制限の通達です。
平成29年のダイヤ改正から、日豊本線の列車運用設定に変更があったようです。これも興味深いですね。

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架線スイッチのカギ位置図です
この専用鉄道の架線電源管理は全体を6ブロックに分けているとのこと。
職員さんの説明では、現在は車庫だけ通電していて、20t電車の充電を行っているとのこと。

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運転士や誘導員が携帯している無線機を充電していました。
撮影していませんが、無線機の許可証と周波数についての掲示物もありました。

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部屋から見える線路

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こんな間近から「宮浦駅」の表示をはっきりと見ることができます。

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出入り口の上にある、いかにも昭和時代の豆電球があります。

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出入り口付近にはヘルメット置き場があります。銀色のは、バイクに乗る人のヘルメットですね。

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以前、夜の駅事務所の撮影で見えていた銀色のはやはりヘルメットでしたか。豆電球の灯もいい味出していますね。

このほか、部屋の中には使わなくなったタブレットがぶら下がっていました。
昼休憩で部屋の奥の会議室でお弁当を食べる際と、午後の部の見学で再度駅事務所に上ります。
その際に撮影したものは、その時に紹介しましょう(時系列もあるため)。

イベントの午前の開会時刻が迫ってきたので、みんな駅事務所を降りてゆきます。

つづく

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Comment

社長 | URL | 2021.09.05 13:48
UTXCさんお久しぶりです
記事興味深く拝読しました。
平日と土休日でダイヤが異なるのは、私は平日に何度か訪問していたので感じておりましたが、海コン廃止前には時刻がまちまちだった経験は同じです。海コンの無い時でも5~6分前後の発車時刻のずれは当たり前でしたよね。( ;∀;)
UTXC | URL | 2021.09.07 21:52 | Edit
社長さんこんにちは
ご無沙汰しています。
興味深く読んで頂きありがとうございます。

私は平日は長期休み以外ではほとんど撮影したことがなく、土休日ばかりでした。
宮浦操車場の第1便出発時刻は、8:15~8:30でまちまちで、
一体何をモタモタしているのだろうと待ちくたびれた事もありましたね。
朝の出発準備で、黄タンコや海コンへの連結回数が多ければそれなりに出発時刻が
遅かったです。
晩年の出発時刻はほぼ一定で、連結に手間取ることもなく
遠征の度に何だか寂しいなと思いました。

社長さんと宮浦でご一緒して、第1便の出発時刻によっては
西鉄・鹿児島貨物・45t電車の並走が見られるかもしれないと
旭町までダッシュしたのが懐かしいです。
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Author:UTXC
こんにちは~(^▽^)/
全国の皆様へ~三井化学専用鉄道と大牟田付近で見られる貨物列車等の状況をお伝えします。魅力あふれる元気な炭鉱電車も紹介します。
2009年3月~2016年7月までタンク車に代わるタンクコンテナ(銀・黄タンコ)や海コンらを撮りまくりました。管理人は現在大牟田に住んでいませんが、遠くから我が大牟田の鉄道を見守っています。
なお、大牟田に関わる鉄道は2020年5月をもちまして幕を閉じました。
今後の更新は不定期です。
現在は全国各地の貨物列車のコンテナを中心に撮影しています。面白いネタがあれば紹介します。

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